バイクのエキゾーストパイプに耐熱バンテージを巻くと、見た目のカスタムだけでなく、排気効率の向上や火傷防止など、さまざまなメリットがあります。
しかし、「難しそう」「初心者には無理」と諦めていませんか?
この記事では、写真と詳しい解説付きで、初心者でも安心して挑戦できる耐熱バンテージの巻き方をご紹介します。
必要な工具から取り付け後の確認まで、DIYで愛車をドレスアップするためのポイントを徹底解説!ぜひ参考にして、あなたのバイクをさらに魅力的に仕上げてみましょう。
はじめに:準備と注意点
注意!耐熱バンテージはガラス繊維製のためで、素手で触らないでください!
必ず手袋を着用して作業しましょう。
用意するもの
- 耐熱バンテージ(カラーはお好みで)
- M6キャップボルト(ネジ部の長さは30mm)
- エキゾーストパイプのガスケット
必要な工具類
- 10mm スパナ
- 13mm スパナ
- 10mm メガネレンチ
- 10mm ラチェットレンチ
- 5mm ヘキサゴンレンチ
- ニッパー
- ラジオペンチ
- ニトリル手袋(ピッタリしたゴム手袋でも代用可)
- 軍手
- バケツ
- ハサミ
あると便利なもの
- 潤滑スプレー
- パーツクリーナー
- ウエス
【ワンポイント】今回、私は合わせてエキゾーストパイプの耐熱塗装も行なったので、耐熱スプレー(艶消しブラック)も準備しました。
車種によっては必要な工具の種類が異なるため、事前に確認し、適切なものを用意しましょう。

*M6キャップボルトのおすすめはメッキがしてある物です。錆させたくないからといってステンレス製の物を使用すると、相手側が余計に錆びてしまいます。
エキゾーストパイプの取り外し
耐熱バンテージを巻くために、まずはエキゾーストパイプを取り外しましょう。

元は黒色の耐熱バンテージでしたが、雨により色褪せて、ほぼ白色になってしまいました。
火傷防止のため、必ずエンジンやエキゾーストパイプが完全に冷えている状態で作業を開始してください。

フロント側は、エンジンに直接ナットで固定されているため、10mmのメガネレンチで緩めます。
工具が滑ってボルトやナットを潰してしまいやすいので、緩め始めや、増し締めにはメガネレンチを使用し、緩んだ後にスパナに切り替えるのがおすすめです。
もし、ナット周りが錆びている場合は、先に潤滑スプレーを吹きつけてしばらく放置すると緩めやすくなります。

リヤ側は、エキゾーストパイプがジョイントを介してエンジンに接続されています。
写真中央のキャップボルトには5mmのヘキサゴンレンチを使用します。こちらも錆がひどかったため潤滑スプレーを吹きつけました。
私のように耐熱塗装も行う場合は、ジョイントも取り外しましょう。フロント側と同様にナットで固定されているため、10mmのメガネレンチを使用します。
耐熱バンテージの下準備とパイプの清掃・塗装
今回は耐熱バンテージを再利用するため、古いステンレスタイを切断して巻き取ります。

このエキゾーストパイプはスチール製のため、錆びやすい性質があります。
耐熱塗装を施していても、完全に錆を防ぐ効果はありません。特に雨の日などは耐熱バンテージが濡れるため、写真のようにバンテージの下で錆が発生しやすい傾向にあります。

エキゾーストパイプの錆はワイヤーブラシでしっかりと落とし、M6キャップボルトは新しいものに交換しましょう。

再利用品・新品問わず、乾いた状態では巻きづらいため、作業前にバケツに水を張ってしばらく浸しておきましょう。

バンテージを水に浸している間に、エキゾーストパイプの耐熱塗装を行いました。
耐熱バンテージの巻き方
いよいよ耐熱バンテージを巻いていきます。
まず、耐熱バンテージの先端約5cmを内側に折り曲げ、エキゾーストパイプの先端に一周巻き付けます。
そこから斜めにずらし、写真のように巻き始めの部分をステンレスタイで仮固定します。

耐熱バンテージを巻く際は、約1/3から1/4程度が重なるように調整します。
写真には写っていませんが、左手にはニトリル手袋のみ、右手はステンレスタイを引っ張るためにニトリル手袋の上から軍手を着用しています。
巻き方に厳密なルールはありませんが、私は左手でエキゾーストパイプを持ち、下から奥、奥から上、上から手前へと巻いています。ご自身が巻きやすい方向で作業を進めてください。

巻き始めと巻き終わりは、エキゾーストパイプを取り付けた際に、内側や下側など目立ちにくい場所になるようにすると仕上がりが美しくなります。

エキゾーストパイプのカーブ部分は、外側の重なりはそのままに、内側の重なりを多めにすると綺麗に巻けます。
耐熱バンテージを巻いていくと、どうしても進行方向に緩みが生じます。
この緩みを完全に無くすことは難しいため、過度に緩んだりシワになったりしない程度に意識して巻き進めましょう。

任意の位置まで巻き終えたら、巻き始めと同様に耐熱バンテージの終端約5cmを内側に折り曲げ、ステンレスタイで仮固定します。長さに余分があればカットします。
綺麗に仕上げるコツ
次に、仕上げ作業に入ります。
まずは巻き始めの方のステンレスタイをしっかりと締めます。
ラジオペンチで余分なステンレスタイの根本を挟んだまま、内側へ回します。
外側へ回すよりも力が入りやすく、ステンレスタイをより確実に締め付けることができます。

次に、巻き始め部分を片手でしっかり握り、もう片方の手でその近くの耐熱バンテージを握り、巻いた方向に雑巾を絞るように捻ります。これにより、巻きが少し引き締まるはずです。
これを巻き終わり部分まで繰り返し、最後にステンレスタイを本締めします。
エキゾーストパイプの取り付けと最終確認

耐熱バンテージを巻き終わったエキゾーストパイプをエンジンへ戻しましょう。
ガスケットの入れ忘れがないか、必ず確認してください。
最初の写真と比較すると耐熱バンテージが黒く変色していますが、これはガラス繊維の間に含まれていた染料が滲み出たものであり、雨や洗車によって再び色が抜けていきます。

取り付けが完了したらエンジンを始動し、排気漏れがないか確認します。水を含んだ耐熱バンテージから湯気が出ることがありますが、これは問題ありません。
まとめ
今回は、バイクのエキゾーストパイプに耐熱バンテージを巻く方法を詳しく解説しました。一見難しそうに見える作業ですが、手順を一つずつ丁寧に踏めば、DIY初心者の方でも十分に挑戦できます。
耐熱バンテージによるカスタムは、見た目の変化だけでなく、エンジンの熱対策や排気効率の改善といった実用的なメリットも期待できます。ぜひこの記事を参考に、あなたも愛車のエキゾーストカスタムに挑戦してみてください!
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