バイクのカスタムは数あれど、1つのパーツで印象を大きく変えるものの一つにガソリンタンクがあります。
その中でも角張った形状のコフィンタンクやプリズミックタンクはチョッパースタイルに更なる個性をプラスするでしょう。
今回はコフィンタンクに焦点をあててタンクの作り方を解説していきます。
コフィンタンクとは
コフィンタンクのコフィンは英語でcoffinと書き、「棺桶」を意味します。
バイクを運転するのに棺桶なんて縁起が悪い!って周りから言われそうですが、カッコ良ければそれでいいんです。
作業手順
1.タンクの大きさを決める
まずは車両から現在載せているガソリンタンクを外してタンクをどの程度の大きさにするか、長さと幅と高さを決めましょう。
それらが決まったら厚紙を切ってタンクの形を組んでみます。

車両に載せて、ハンドル等とのクリアランス・コックの位置の確認をして問題なければそのまま進めて、ちょっと違うなと思う部分があったら何度でも修正して紙タンクで納得できるまで作り直しましょう。
2.鉄板を切る
紙タンクが完成したら型紙をバラしてそれに合わせて鉄板を切り出します。鉄板は0.8ミリ厚を使用。

私は純正タンクからピーナッツタンクに換えていたので、使わない純正タンクからキャップバングを切り出し、それに合わせて天板に穴を開けました。
3.溶接

歪まないように少しずつ場所をかえて溶接します。

4.スムージングと加工
溶接部分をハンドグラインダーで綺麗にしてから穴があいている場所がないことを確認したら、フレームに載せてベロの長さとボルト穴の位置を決めます。

フロント側はピーナッツタンクの時と同様に専用ステーを作成しましたが、リアはメインチューブの補強部分にタップをたてました。

穴が4つありますが、左から
純正シートの固定ナット
自作シートの固定ナット
コフィンタンクのタップ
ピーナッツタンクのタップ
です。
補強の右端が切り欠いてあるのはコフィンタンクのトンネルを通常のタンクとは違う形にしたので干渉してしまった部分を切り落としました。
溶接が終わって内面のコーティングも終わらせました。(私はせっかく作ったタンクの中がサビてからでは嫌なので毎回塗装前に内面のコーティングを済ませちゃいます。作業記事はこちら)
5.塗装下準備

給油口とコック受けを塞いでまずはシリコンオフで脱脂をします。
塞いだままでミッチャクロンを吹いて乾燥させた後サフェーサーを吹いて乾燥。(ミッチャクロンを吹くならサフェーサーは無くても大丈夫です。)
タンクに若干の歪みがありますが、既製品のような綺麗な物にするわけではないのでパテ埋めはなし。
凹みタンクを綺麗にするならサフェーサーからパテ埋め・研磨をして綺麗にします。
6.上塗り
今回は2色使ってデザインしていきます。まず下地の色は黒。

最後は艶有り仕上げですが前回使ったマットブラックが残っていたのでそれを使いました。

ラインテープとマスキングテープを使ってなんとなくのデザイン。

2色使いは初めてでしたがうまくいったと思います。

給油口も今回は失敗しないように注意したのでたぶん大丈夫だと思いたい。

これが前回塗装したピーナッツタンクの給油口ですが塗装が剥がれてます。
原因はウレタンクリアと下のラッカースプレーの端が同じだったためにガソリンがウレタンの下のラッカーを溶かしてしまいウレタンも剥がれるという惨事。
なので今回は給油口の塗装をミッチャクロン・サフェーサー・マットブラックは同じラインで、シルバーはそれらを覆うようにして、ウレタンクリアーはさらにそのシルバーを覆うように吹いたのでガソリンが垂れても前回のようにはならないはず…だと思いたい。

艶有りクリアだと艶消しクリアに比べてやはり表面の状態がよく分かるので製品のようなツルツルを求めるなら研磨が必須のようです。
最後に
ガソリンタンクを1から作るというのは環境がないとなかなか出来ることではありませんが、型紙で作ったものをカスタムショップで製作してもらうことも出来ます。
自分の愛車に自分が考えたタンクを載せるというだけでとてもワクワクしませんか?
溶接機自体も家庭用電源で使える物も数多くありますし、溶接のやり方を教えている動画も多くあるので少しでも興味が沸いたら調べてみてください。
あなたのバイクライフに少しでもワクワクが提供できたら幸いです!
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