サスペンションはバイクを快適に運転するためには必要不可欠なパーツです。
これがないと道路の段差などで結構な衝撃を受けることになります。
特に腰が…
ただカスタムではそこをあえて見た目のために快適性を犠牲にするリジットバーというのがあります。
リジットバーとはサスペンションを外した部分に取り付ける鉄の棒です。なんの特殊性もありません、ただの鉄の棒。
サスペンションのようにスプリングもないので見た目がスッキリします。それ以外のメリットを私は思いつきませんが、今回はグラストラッカーに取り付けることにしました。

もともと取り付け穴のセンターからセンターまでが300ミリのサスを使う予定でしたが、硬さが足りず道路の段差でタイヤがシートカウルに当たってしまうという誤算があったのがダメでした。
もちろんプリロードは最強にしてありましたがダメ。
となるとサスの長さを変えるしかないので写真の320ミリに変えてみたらタイヤとカウルの間が開きすぎてカッコ悪い。
ここまできてシートカウルをやめるのも嫌なのでリジットバーにしよう。という流れです。
作業手順
グラストラッカービッグボーイ(長いので以下グラトラ)のサスの穴は直径12ミリだけど、そんな都合良くパイプがないのでタダで貰ったサスを使うことにしました。
グラトラを引き取りに行った時に前オーナーから、使わないからと貰い受けたサスはセンター間が280ミリの13ミリ穴。
他にも使ってないサスがひとつあったけどアルミ製だったので却下。

このサスはパイプ部分が両方とも鉄だったのでこの部分だけ切って使います。

初めてサスを切ったけどスプリングが飛ぶんじゃないかと思ってかなりビビりながら切ったのに全く飛びもしなかった。
プリロードがキツかったら飛ぶかも。

グラトラのボルトの方は12ミリなのにサスは13ミリなのでステンレスの0.5ミリ厚の板でカラーを製作。
溶接する必要はないので丸めたものを突っ込んだだけです。
キツ過ぎずユル過ぎずでピッタリ!
サスペンションっていうと中央はゴムのブッシュがあってその中にカラーを入れるのが普通だと思ってたけど、このサスは全部鉄製。
まぁ、ゴム部分の劣化がないから経済的ではありそうだけど。

上下のボルト受けが外径33.5ミリで厚みが24ミリだから見ため的にパイプは外径24ミリ以内でおさめたい。
なので外径21.7ミリで厚みが2.8ミリのパイプを使うことにしました。

パイプの両側をサスから切り取ったパイプに合わせてRに削る。

サスペンションなら全長の違いもスプリングが多少は緩和してくれそうだけど、ただの棒となると長さの違いは致命的になりそうなのでとにかく慎重に微調整を繰り返して左右の両方に同じように圧がかかるようにしました。
あとはこのままの状態で仮溶接と本溶接を出来る範囲でやります。
こういったパイプなどの中に空間が出来るような物の溶接は一応空気の逃げ道を作った状態(一部だけ溶接しない部分を作っておく)で物が完全に冷えてから逃げ道を溶接するようにしてます。
今回はタイヤとシートカウルのクリアランスのためにしかたなくリジットバーを採用しましたが、今後は様子を見てリジットフレームの製作をしてみるか、シートカウルからサイクルフェンダーに変更するかしようと思います。
リジットにしたあとは段差での衝撃を少しでも緩和するためにリアタイヤの空気圧をほんの少しだけ低くした方がいいですが、どのくらい低くするかはライダー次第です。
低くし過ぎるとパンクのリスクや燃費の悪化を招くので、空気圧をいろいろ変えてみて自己責任で行いましょう。
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