今回は私がバイクのフレームを改造した際の経験をシェアしたいと思います。
バイクのカスタマイズは、単に見た目を変えるだけでなく、性能を向上させたり、自分だけのオリジナルな乗り物を作り上げる楽しさがあります。
それでは、私のバイク改造のプロセス、ちょっとしたコツ、そしてトラブルシューティングの経験についてお話ししましょう。
改造を決意するまでの背景
バイクをカスタムするのにどうしてもフレームの形でシルエットが思うようにならなかったりして妥協してしまう部分があります。
オークションで落札したグラストラッカービッグボーイはメインチューブからシート下のフレームが真っ直ぐではなく段差があるのでそれを真っ直ぐにした方がシルエットを美しくできそうなのでフレームの改造を決断。
ただ、リアフェンダーのフレームをチョップする事はあってもパイプを使って作りかえていくのは初めてなので緊張する。
改造計画
改造するにあたって目指すのは以下の3点
- メインチューブからシート下のフレームを直線のする。
- シート下フレームとサスペンションは直線に近いへの字に。
- 不要になる取り付けナットや補強を切除して新規に取り付けナットを溶接する
これらの要素を踏まえて、どのように改造を進めていくかを練り上げました。
作業開始!
シート下フレーム加工

フレームを切った時に枠内のフレームが前方か後方には動くと思うので確認するためにまずはサスを外して、切った時に分かりやすいようにフリーの状態にしました。

カットが終わり、寸法を確認すると1ミリだけ前方に動いてました。
ひねる事もなく左右への動きはなし。

1ミリしか動きませんでしたが、動くであろうと準備しておいた工具でいちおう元の位置に戻します。

メインチューブから真っ直ぐになるように何度もパイプを切り欠いて少しずつ形を整えます。
1本加工するのに気付いたら1時間近く経ってました…

そこから更に1時間。
左右のパイプ加工が終わりました。
確か純正タンクの為の穴だと思いますが、タンクも作るつもりなのでメインチューブ後方の穴が開いてる部分を切り欠いて、ここからタンクのホースをキャブに繋ぎたいと思います。

真っ直ぐに出来ました。

あとは邪魔になったり、後から切るのが辛そうなステーなどを今のうちにカット&スムージング。

ステーのあったところの塗装を剥がしてパイプを溶接する。

左右のパイプをとりあえず仮付け。


適した工具があれば簡単に出来るんでしょうが、そんな物は無いのでグラインダーで削りながら擦り合わせました。
我ながらピッタリ出来てニヤリ。

元のフレームと並行か目視で確認します。

ちょっと気になることがあったので最初の位置より5ミリほど前に出して仮付け。

仮付けが終わったので元のフレームをカット。
跨ってみると当然元のフレームよりフレーム幅が狭くなったぶん脚が降ろしやすくていいかんじ。

サスペンションマウント移設
次は上側のサスペンションマウントを移設します。
素人が触って良い部分じゃないと思いますが理想に近づける為には冒険することも必要かなと。

準備した治具を取り付けようと思ったらタイヤが邪魔になってしまったのでガチガチになってるチェーンを切ってタイヤを1番後ろまで下げましたがそれでも邪魔…
いきなり作業中断かと思いましたがサスマウントより上のフレームを切ればなんとか出来そう。

12.5φの穴をあけたアングル鋼材をいったん取り付けて、切る位置をマーキングする。

治具がズレないように左右の鋼材をきっちり固定するために左右2箇所に穴を開けてボルト留め。
これで左右同じ位置にサスマウントをセット出来るはず。

必要な部分のフレームを切らないように注意しつつサスマウントを補強鉄板ごと切り取ってから不要になる部分のフレームをカット。
もう後戻りは出来ません。

本体フレームの不要な溶接をスムージング。

本溶接時の熱でパイプ内にかかる圧を逃がす穴を開け忘れていたので穴あけ。
手前はあとで塞ぐとして、後ろから貫通させました。

元の大きさから切り出せる最大限のサイズでマウントの形を整えました。

形を整えたサスマウントを治具にセットして…?
めっちゃズレてる…
真っ直ぐだと確認したけど実は曲がってたのか?
どうするどうする…
と思ったら治具のセットが悪かったです。

治具をセットし直して確認。
そもそも純正でもピッタリじゃなかったし、リジットサスだと厳しいでしょうが普通のサスは穴の周りがゴムなので左右の多少のズレは許容範囲内。(だと思う…)
あとは外れない程度に仮溶接。

ここまでの成果。

フロントフォークの延長分を下げて320あったサスを300の物に交換。サスの傾きは乗った時に沈むことを考えるとこれで限界ぐらいなんじゃないかと思える。
エンジン下フレーム追加
フロントフォークを持ち上げる為にジャッキをエンジンに当てるのが気持ち的に抵抗があるのでエンジン下にフレームを追加します。

寸法や角度を測って、前もって作っておいたパイプを当てて見た目チェック。
エンジン前方のエンジンマウントでボルト留めしてサイドスタンド横のフレームの端と繋ぐ構造です。

この位置にフレームがあるとエンジンを下ろす時は邪魔になりそうなんで脱着式にしておきます。
これで大掛かりなフレームの加工は終わって、残りは補強を兼ねたステーの取り付けや不要な部分の切除をしました(途中の写真を撮り忘れてしまった…)

塗装の中に錆があったため、塗装を全剥離した時がこちら。
時間と手間が掛かりましたがそこそこ上手くいったと思います。
改造のまとめと今後の展望
数回の調整を経て、納得のいく状態に仕上がりました。
バイクの改造は単なる趣味を超え、自分自身の技術力を試す場でもあります。
今回初めてフレームを大幅に改造することをしましたが、入念に準備しただけあって大きなトラブルもなく完了できて嬉しいです。
これからもバイクの改造を楽しみつつ、新たな挑戦を続けていきたいと思います。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
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