バイクを買う方法はいくつかありますが、その中でもオークションを利用するのは魅力的な選択肢のひとつでもあります。
オークションでは通常の販売店での購入に比べて低価格で手に入れるチャンスがありますが、その反面リスクも存在します。
本記事では、オークションでバイクを購入する際のメリット・デメリット、さらに購入後の注意点について詳しく解説していきます。
オークションとは
オークションは、個人や業者が出品物を競り合って購入する形式の取引です。
公的なオークションやオンラインオークションがあり、広範囲から出品されるため、選択肢は非常に多いです。
一般的に、一番高い値段を提示した人がそのバイクを購入することができます。
運搬は購入者が手配することがほとんどなので、自分で取りに行くのか運送業者に依頼するのか購入後のバイクの運搬方法を考えておくことも大切ですから事前に計画しておきましょう。
オークションのメリット
価格の魅力
おそらく、オークションでバイクを購入する最大のメリットは、その価格の魅力です。
オークションでは、業者や個人からバイクが出品されますが、価格は自由に設定されており、思ったより安く手に入ることが多いです。
そのため、同じバイクをディーラーで購入する際に比べて、数万円から数十万円の節約ができるケースもあります。
選択肢が豊富
オークションサイトには、多種多様なバイクが出品されています。
新車から中古車、さらには珍しいカスタムバイクまで幅広く取り揃えているため、選択肢が豊富です。
また、市場に出回っていないモデルや、特別な仕様のバイクが見つかることもあります。
珍しいモデルが見つかる場合も
特にバイクファンやコレクターにとって、オークションは珍しいモデルや廃盤になったバイクを見つけるための絶好の場所です。
このような商品のほとんどは市場には出回らないため、オークションでの発見は非常に価値があります。
コレクター向けのバイクや、特別仕様のバイクを探している人には最適です。
オークションのデメリット
リスクの存在
オークションでの購入は、当然ながらリスクが伴います。
特に、状態の悪いバイクを引き当ててしまう可能性もあるため、十分な情報が無いまま購入することは避けるべきです。
また、信用できない出品者も存在するため、出品者の評価や取引履歴を確認することが重要で、可能であれば現車確認はしておきたいですね。
状態が不明な場合が多い
オークションでは、出品者が自己申告でバイクの状態を記載していますが、その内容が必ずしも正確であるとは限りません。
バイクの整備記録や修理歴が不明な場合もあるため、購入前にできるだけ詳細な情報を取得することが求められます。
競争の厳しさ
人気のあるバイクや同じモデルが多く出品されている場合、競争が激しくなります。
私のグラストラッカービッグボーイは自分の予算より4万円高くなりましたが購入できました。
最終的に高値で落札されることが多く、思った通りの予算で購入できないこともあります。
特に、新型モデルなどは高値安定になることが多く、慎重な見極めと戦略が必要です。
ネットオークションでは終了数分前に値段が上がっていくことが多いですね。
購入後の注意点
書類の確認
バイクを購入したら、まず書類をしっかりと確認しましょう。
名義変更などで必要になる登録証や保証書などが揃っているかチェックします。
保険への加入
バイクに乗る際は、必ず保険に加入する必要があります。
特にオークションで購入した新しいバイクや高額なバイクの場合、事故などのリスクを考えて、十分な補償内容の保険に加入することをおすすめします。
特に自賠責保険は法的に義務付けられているため、忘れずに確認してください。
メンテナンスの重要性
先述したとおりオークションで購入したバイクは、状態が不明な場合が多いです。
そのため購入後すぐに整備を行うことが重要で、オイル交換やタイヤのチェック、ブレーキの点検など、基本的なメンテナンスを行うことで、安全に乗ることができます。
特に、中古のバイクは経年劣化があるため早めのメンテナンスが求められます。
点検例
ここからは私が落札したグラストラッカービッグボーイの点検項目を紹介しますので参考にしてください。
手前にドラッグスター250が写ってますが、オークションで2006年式グラストラッカービッグボーイを個人から落札しました。
カスタム車両なので状態を把握する為にバラしながら確認していきます。
プラグの焼け具合
プラグにも種類がありますが、イリジウムプラグという質の良いプラグが使われていました。
プラグの焼け具合でガソリンの濃さなどキャブレターに関する部分が想像できます。
この状態だと燃調(ガソリンと空気の割合)は良さそうですね。
先端の白く見える部分が真っ黒だったり白く焼けているようだと燃調があっていないため対処が必要です。
エアフィルターの状態
次に左サイドカバーを外しエアクリーナーを確認すると、綺麗なエアフィルターが出てきました。
エアフィルターは経年劣化でボソボソになり崩れてしまったりします。
汚れだけならある程度は綺麗に出来ますが、ボロボロなら交換です。
しかし、キャブレターへの接続部分が裂けてました。
液体ガスケットが外側から見えていたのでそうだろうと思ってましたから想定内です。
エアクリーナーBOXとキャブレターを繋ぐアウトレットチューブに取り付けられたジョイントの根元も補修されていました。
私はパワーフィルターに変更するつもりでいたので問題ありませんが、エアクリーナーを使用するなら交換しましょう。
オークションではこういった外からではわかりにくい部分があったりするので現車確認時に修理履歴を聞けるといいですね。
アクセルの動き
アクセルの開閉がスムーズに動くかは大事な部分です。
動きが悪い場合はアクセルワイヤーなのか、キャブレターなのか原因を突き止めて改善します。
この車両は動きは問題ありませんでしたが、グリップは少しベタつきもあったので要交換です。
気になるのはクラッチレバーの先端がかなりキツく曲がっていました。
車両の傷などから判断するに立ちゴケの可能性がありそう。売主さんの息子さん所有だったそうで事故ではないようです。
キャブレターの状態確認
キャブレターを外してみました。
表面はアルミ特有の白サビが出ていますが中は問題なさそう。
バタフライバルブもピストンバルブもスムーズに動きます。
キャブのフロート室の蓋のネジと
ダイヤフラムの蓋のネジは両方ともなめちゃってました。
なめてしまったネジは専用工具で外すか、しっかり挟める場所ならペンチで挟みながら回して外します。
ネジ頭はどうしてもなめてしまうことがあるので、私は整備のし易さを考慮してキャブレターのネジは全てキャップボルトに変えています。
フロントフォークなどオイル漏れ
ダストシールはヒビもなく綺麗です。
タイヤは前後輪ともにサイドのヒビが多いのでナンバー取得前に新品へ交換予定です。
その他の確認事項
写真を撮り忘れていましたが、その他には
ヘッドライトなどの灯火類
前後輪のブレーキの効き具合と摩擦剤の残量
エンジンやディスクブレーキのオイルの汚れ
こんなところでしょうか。
最初は気付かなかったのですが、フロントフォークの頭がトップブリッジの中にありました。
この状態で走行していたとは思えませんが、強度の問題もあるので即時対応して規定の場所に戻しました。
最後に
オークションでバイクを購入することは、価格の魅力や幅広い選択肢など多くのメリットがある一方で、デメリットやリスクも存在するため慎重に条件を見極めることが求められます。
中古車販売店で購入する場合、納車時にはある程度の整備がされているので特に問題はありませんがオークションでは基本的に現状渡しとなるので、まずは自分の目で車両の状態を把握することが重要です。
購入後もメンテナンスや保険への加入を怠らず、楽しいバイクライフを送るための準備をして知識を持って挑戦することが大切です。
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