【グラストラッカービッグボーイ】スイングアームピボットをベアリング化!メンテナンスと走行性能向上のためのDIY

カスタム

今回は、グラストラッカービッグボーイのスイングアームピボットを、より高性能なベアリングに交換するDIYに挑戦します。

このカスタムが、あなたの愛車のメンテナンス性向上と走行性能アップにどのように貢献するのか、具体的な交換手順と合わせて詳しく解説していきます!

「このカスタマイズは手間がかかるうえに、効果が実感しにくい」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、グラストラッカービッグボーイの純正スイングアームピボットはブッシュ式であり、長期間の使用により摩耗やガタつきが生じやすいという弱点があります。

ベアリングへの交換は、これらの問題を根本から解決し、結果的に愛車の「メンテナンス性の向上」と「バイク自体の長寿命化」に大きく貢献します。

実際、私自身がオークションで手に入れたグラストラッカービッグボーイもブッシュ部分でシャフトが固着しており、シャフトの取り外しに大変苦労しました。このようなトラブルを未然に防ぐためにも、ベアリング化は非常におすすめのカスタムです。

グラストラッカービッグボーイのスイングアームピボットは、なぜベアリング化するべき?

純正のブッシュ式ピボットは、長年の使用によって以下の問題を引き起こす可能性があります。

摩耗とガタつき:ブッシュが摩耗するとスイングアームにガタつきが生じ、走行中の安定性や操作性が低下します。

シャフトの固着:内部に水分が侵入することでシャフトが錆びつき、ブッシュと固着して分解が困難になることがあります。

メンテナンス性の低さ:グリスニップルがないため定期的な注油が難しく、メンテナンスサイクルが短くなりがちです。

これに対し、ベアリングに交換することで以下のようなメリットが得られます。

スムーズな動き:ベアリングは回転抵抗が非常に少ないため、スイングアームの動きが格段にスムーズになり、路面追従性が向上します。

耐久性の向上:摩耗に強く、適切なグリスアップを行えば長期間性能を維持できます。

メンテナンス性の改善:グリスニップル付きのベアリングを使用すれば、定期的なグリスアップが容易になり、メンテナンスの手間が減ります。

走行安定性の向上:スイングアームの動きがスムーズになることで、リアサスペンションの性能が引き出され、より安定したコーナリングや直進安定性が期待できます。

DIYで挑戦!スイングアームピボットのベアリング化に必要な工具と材料

今回の作業では特別な専用工具は使用しません。ホームセンターなどで揃えやすい一般的な工具やDIYで代用できる材料を活用して作業を進めます

中には、この作業以外ではあまり出番がないような材料もありますが、今後のDIY使えるような物なので、それを考えれば無駄にはなりません。それでは今回用意した工具と材料を紹介します。

  • 17ミリのスパナ × 2本
  • 17ミリのメガネレンチ × 1本
  • M10ナット × 3つ(予備2つ)
  • M10ワッシャー × 3つ
  • 長さ250ミリのM10寸切りボルト × 1本
  • 外径25ミリのパイプ × 1本(もしくはM10ワッシャー26枚)
  • 倉庫にあった6ミリ厚の鉄板(外径30ミリ以上のワッシャーで代用可)
  • 純正パーツ オイルシール・ワッシャー・リヤスイングアームカバー(ベアリング以外の純正パーツは全て新品)

グラストラッカービッグボーイの純正パーツリストへのリンクはこちら

ベアリングへの交換手順

STEP1.古いブッシュの安全な抜き取り方

事前に情報収集した際、ブッシュが内部で固着し、叩き出そうとしても取り外せないケースが多いという記事を目にしました。そこで今回はブッシュを叩き出すのではなく、安全かつ確実に押し出す方法を採用しました。

ブッシュを抜き取る際は、内側よりも外側へ押し出す方が距離が短く、効率です。写真のようにブッシュに対して以下の順番でパーツをセットします。

ワッシャー・パイプ・ワッシャー・ナット・ナット・ナット・ワッシャー・鉄板(直径30ミリ以上のワッシャーで代用可)

ダブルナットで固定した側をスパナで保持し、反対側の側のナットを締め込んでいくだけです。

この作業には17ミリのスパナを2本使用しました。

反対側も同様の要領で作業を進めます。もし、今回取り外すパーツを全て新品に交換する予定であれば、写真のように既存のパーツを有効活用することで、別途大きなワッシャーやパイプを用意する必要はありません。

M10ワッシャーを26枚程度重ねることでも代用可能です。

STEP2.新しいベアリングの挿入

グラストラッカーオーナーの間では定番になっている、ブッシュからベアリングへの交換作業に入ります。

今回使用するベアリングは、日本トムソン製のシェル型ニードルベアリング 『TA2020Z』です。この型番のベアリングはスズキのボルティでも純正部品として採用されており、信頼性も高いのが特徴です。

『TA2020Z』の『2020』という数字は内径が20ミリ、長さが20ミリを意味しています。例えば『2025』であれば長さが25ミリ、『2030』であれば長さが30ミリとなりますので、購入時には下2桁に注意してください。も有ります。

ベアリングの圧入作業は、特に慎重さと力が必要です。

まず、ベアリングが真っ直ぐに入るように注意してください。

写真のようにベアリング側をダブルナットで固定し、鉄板側から引っ張る形で作業を進めてみました。この際、ナットを回す工具はスパナよりもメガネレンチを使用する方が、格段に軽い力で回せます。それでも硬い作業ですが、焦らず慎重に行なってください。

続いて反対側のベアリングを挿入します。

先ほどとは異なり、今度は鉄板側にダブルナットをセットし、ベアリングを押し込む形での作業です。

この方法の方が、比較的スムーズに作業を進めることができました。

残念ながらサービスマニュアルが手元になく、ブッシュの正確な位置も事前に計測し忘れていました。そこで、今回は外側からM10ワッシャー4枚分の深さを目安にベアリングを挿入しました。

ブッシュを抜く前に正確な位置を確認して作業することをおすすめします。

STEP.3 オイルシールの挿入

オイルシールを挿入する際は中にバネ状のリングが見える方がベアリング側になります。

このオイルシールの圧入も大変な作業ですが、ベアリングと同様のやり方で慎重に押し込んでください。

ついに完成!新しいベアリングに交換されたスイングアームに、新品のシャフトがスムーズに挿入される瞬間は、まさに感動的です。

【重要】作業後の注意点とメンテナンス

作業中は常に慎重に:機械部品はデリケートなため、特にボルトの締め付けトルクには特に注意を払いましょう。走行中のトラブルを避けるため、緩みやすい箇所にはネジの緩み止め剤(ロックタイトなど)の使用を強くお勧めします。

定期的なメンテナンスを怠らない:ベアリングに交換した後も、定期的にグリスアップやガタつきのチェックなど、状態確認を行うことが重要です。適切なメンテナンスを行うことで、交換したベアリングの性能を最大限に引き出し、長期間にわたって快適なライディングを楽しめます。

まとめ:ベアリング化で快適なグラストラッカーライフを!

スイングアームピボットをベアリングに変更する作業は、確かに手間と時間がかかるDIYです。

しかし、このカスタムによって得られる操作性の向上と圧倒的な耐久性の改善を考えれば、その価値は計り知れません。新しいベアリングの恩恵を存分に受けながら、ぜひ快適になった愛車でのライディングを楽しんで、その効果を体感してください。

この記事が、あなたのグラストラッカービッグボーイのカスタムに役立つことを願っています。もし不明な点や質問、あるいはご自身のカスタム経験などがありましたら、ぜひコメントでお気軽にお寄せください。皆さんの楽しいバイクライフを応援しています!

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