ヘッドライトなどの保安部品やレギュレーターなどの制御部品へ電力や電気信号を送るための電気配線と接続端子のですが、バイクに使われている配線や端子にどんなものが使われているか紹介したいと思います。
電気配線について
電気配線には種類がたくさんありますがバイクに使われている物はPVC(polyvinyl chlorideポリ塩化ビニル)で覆われた配線です。PVCは着色が可能でカラーバリエーションが豊富です。また絶縁体で燃えにくく、水や油にも強いのでバイクだけでなく幅広い分野で使われています。
PVC配線(以下配線)は用途によって太さを使い分ける必要があります。
配線の太さはその外径ではなく中にある銅線(単線ではなく、より線の束)の断面積で表され、日本での単位はsq(スケア)になります。
このスケアによって流せる電力が違うと言うことだけは覚えておきたいですね。
私がバイクの配線を作るのによく使うのはこのぐらいです。
sq | 使用可能電力 | 使用可能電流 |
0.5sq | 60W | 5A |
0.75sq | 80W | 6.6A |
1.25sq | 140W | 11.6A |
2sq | 200W | 16.6A |
配線の選定をする時、自分が使うパーツの必要とする電力を計算します。
電力W=電流A×電圧V
基本的にバイクは12V(ボルト)なので、例えば使いたいウインカーバルブ(電球)が12V23Wと書いてあった場合、流れる電流(A:アンペア)は23÷12=1.9166〜となるので約1.92Aとなって、表で見ると0.5sqでじゅうぶんです。
接続端子の種類
接続端子は金属製で電気配線の端に取り付けて別々の配線を繋ぐのに使われます。
用途に合わせていろんな形の物があり、
- ギボシ端子
- 平型端子
- 丸端子
- くわ型端子
などがあります。
ギボシや平型はバイクにも多く使われますし、丸型はバッテリのプラス側などボルトが緩んでも抜けてはいけない部分に使われます。
くわ型はあまり見かけませんがアース線に使ったりします。
端子は配線の被覆を剥いた部分にカシメるので電工ペンチという専用工具を使ってください。普通のペンチやプライヤーではしっかりカシメることが出来ずに走行中に抜けてショートする可能性も。
まとめ
今回はさわり程度ですが、これからバイクに乗る人や、自分でバイクを弄ってみたい人はメンテナンスやパーツ交換などカスタムをする場合に知らないよりは知っておいた方が失敗が少ないので用途によって配線の太さと端子を替えるということだけ覚えてもらえればと思います。
コメント