バルブクリアランス(タペット)調整に挑戦!

メンテナンス

走行距離が伸びてくるとエンジンからカチカチカチカチと一定の間隔で音が聞こえるようになってきます。

このカチカチ音がバルブクリアランスが適正値からハズレ出している合図です。

バルブクリアランスとは

バルブクリアランスとは、エンジンのバルブとその駆動機構(例えばロッカーアーム)との隙間のことをいいます。

エンジンのバルブは、吸気と排気を行うパーツです。エンジンの温度や負荷が変わると、金属は膨張したり収縮したりします。バルブクリアランスが適切でないと、バルブの開閉がうまくいかず、エンジンの性能に悪影響を与えることがあります。

なぜ調整するの?

バルブクリアランス調整はエンジンの性能維持のために重要な作業です。

その必要性をいくつか紹介します。

1. 適切なバルブの作動

バルブクリアランスはエンジンのバルブが正確に開閉するために必要で、クリアランスが適切な状態になっていないとバルブが完全に閉じなかったり十分に開かなかったりするため、エンジンの効率が低下してしまいます。

2. エンジンの寿命延長

バルブクリアランスが狭すぎると、バルブとバルブシートの摩耗が早まり故障の原因となることがあります。逆にクリアランスが広すぎると、カチカチ音が発生して部品の損傷を引き起こすことがあります。つまり、適切なクリアランスになっていればエンジンのパーツの寿命を延ばすことに繋がりますね。

3. 燃費の向上

バルブが正しく作動することで燃焼効率が向上して、燃費の改善につながります。適正なクリアランスの調整はエンジンのパフォーマンスを最大限に引き出すでしょう。

4. 排出ガスの低減

エンジンの動作が最適化されると燃焼が効率的に行われて未燃焼ガスの排出が減少します。


以上の理由から、バルブクリアランス調整はエンジンの性能向上や寿命の延長、燃費改善、排出ガス低減のためには非常に重要で、定期的なメンテナンスの一部として実施するといいですね。

特に、高回転域での使用や、高負荷で運転されるエンジンでは調整が必要になる頻度が高くなります。

定期的な点検と調整をすることで、エンジンの健康を保つことができます。

用意するもの

今回はグラストラッカービッグボーイ(NJ4BA)で使用した工具です。

  • シックネスゲージ(0.01mm単位)
  • 10mmメガネレンチ
  • 17mmメガネレンチ
  • 22mmソケット
  • タペットアジャストレンチ(専用工具)
  • 幅広マイナスドライバー

作業開始

タペット調整はエンジンが完全に冷えている状態で作業します。

キャップなどを外すときにゴミなどがエンジン内に入らないようにエンジンの埃や砂などを落としておくことと、風の強い日には作業しない方がいいでしょう。

バルブクリアランスを調整するためにはシフトペダル側の「ジェネレーターローターカバー」にあるボルトとキャップを外します。

ボルトの方はローターの位置を確認する窓になっていて17mmメガネレンチで開けます。

キャップの方はローターを回す場所になっていて、開けるのは幅広マイナスドライバーを使ってください。Rがついているのでドライバーの先端をキャップに沿うように削れると使いやすいと思います。

これは回しやすいようにT字ハンドルで作った工具。

写真は排気側のタペットカバーで吸気側は反対側にあります。

タペットカバーも17mmレンチで開きます。

この中に見える部分(アジャストスクリュー)とバルブのクリアランスを調整するんですが、まずは圧縮上死点に合わせなくてはいけません。

圧縮上死点に合わせるには先ほど幅広マイナスドライバーで開けた場所の奥にナットが見えるので、それを22mmソケットを使って反時計回りに回します。時計回しで圧縮上死点に合わせてもクリアランスがズレてしまうので注意。

22mmソケットでローターを回していると上の窓の中にTの刻印が出てきます。そのすぐ後ろに線が入っているので写真のようにローターカバーにある矢印と線が一直線になるようにして止めてください。

この刻印が窓に出てくるのは、「圧縮上死点」の時と「排気上死点」の時に出てきます。

この2つの上死点で、今がどちらになっているかを確認するにはアジャストスクリューを指で摘んで上下に動かしてみてください。

全く動かないなら排気上死点になっているのでローターをもう一回転させて刻印に合わせましょう。

圧縮上死点に合わせたら、まずは現在のクリアランスを測定します。

バルブクリアランスは車種ごとに設定されていてグラストラッカービッグボーイ(NJ4BA)は

吸気側は 0.03~0.08mm

排気側は 0.08~0.13mm

が許容範囲になっていますが測定値はどうでしょうか?。

範囲内にあればそのままにするか、範囲内で今より狭くするのもいいでしょう。

範囲外だった場合はタペットアジャストレンチでアジャストスクリュー固定しておきながら、ナットを10mmメガネレンチで緩めます。

あとはアジャストレンチでクリアランスを調整したら、ナットを締めてスクリューを固定して測定する。この作業を任意のクリアランスになるまで繰り返します。

アジャストレンチの頭にマジックで印をつけておくと、どれだけ回したかが分かりやすくてスムーズですよ。

また、ナットを締める時にスクリューが共回りしないようにアジャストレンチに反対の力を入れておくとズレにくいです。

0.01mm単位での調整なので根気よくやりましょう。

調整が終わったらローターを2回転させて刻印を同じ位置に合わせたらもう一度ゲージで測定して範囲内におさまっていれば完了です。

シックネスゲージはいざ使いたい時に錆びていたりするともったいないので、使用後はすぐにオイルなどを塗って錆びないようにしておきましょう。

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